注文住宅の総費用とは?

注文住宅の総費用の内訳とは?

注文住宅購入の際の出費は建物の値段だけではありません。
塀や庭、引っ越し費用や保険や手続きにかかるお金など、様々な出費があります。

 

予算やローンの計画をたてるときには、これらの金額をすべて含めた「総費用」で考えることが大切です。建物の値段だけで考えていると予算をオーバーしてしまいます。

 

「総費用」に含まれる費用は大きく3つに分けることができます。
一つ目は、建物そのものにかかる「本体工事費用」。2つ目は建物に付随して必要になる「別途工事費用」。そして、その他住宅購入や転居に際して必要になる「諸費用」です。また、本体工事費用と別途工事費用をあわせて建築工事費用と呼ぶこともあります。

 

では、これら3つの費用にどんなものが含まれているのか順に確認して行きましょう。

 

本体工事費用

・仮設工事費用
工事に必要になる仮設の電気、水道、トイレなど
・基礎工事費用
住宅を支える基礎の工事
・木工事費用
建材の加工など現場での工事のための費用
・屋根、板金工事
屋根材の取り付けや雨樋の工事
・外装工事
外壁や屋外の装飾
・サッシ、ガラス工事
屋外に面している窓とその周辺の防水工事
・タイル、左官工事
玄関や洗面所などのタイルや左官が係るもの
・断熱、気密工事
壁の内部や床下、屋根下に断熱材などを入れる工事

・木製建具工事
木製のドアや障子などの取り付けと加工
・金物工事
ドアノブや取っ手、手すりなど
・電気、水道工事
電気や水道の配線と配管
・空調工事
24時間換気やダクトの取り付けなど(エアコンは含まない)
・防腐、防蟻工事
雨風による腐食やアリなどの害虫から家を守るための工事
・内装仕上げ工事
天井や壁のクロス
・住宅機器設備工事
キッチンやお風呂、トイレとなど住宅設備の工事

 

本体工事費用は建物そのものにかかる費用のことです。総費用の7割から8割を占める、割合の大きな費用です。

 

広告や宣伝などでよく見かける「○○円の家」や「たった○○円で家が建つ」という金額は、この本体工事費用のみを指していることがほとんどです。
本体工事費用の内訳を見ても想像できるかもしれませんが、本体工事費用分だけで家は建ちません。たとえ広告で1000万円の家と謳っていても、まだ数十万円以上の予算が必要になります。いざ見積もり見てみると、広告よりもずっと高くなってしまっていたという体験談がよく見られるのはこのためです。

 

これだけ聞くと、本体工事費用を前面に出した広告は詐欺だと感じる人もいるかもしれませんが、本体工事費は土地や施主などの状況に応じた変動が他の費用に比べて小さく、単純に住宅価格のみを比較するには向いています。

 

 

別途工事費用

・解体工事費用
旧家屋の解体工事
・地盤調査費用
地盤の強度が建築予定の建物に対して十分かどうかを調査
・地盤改良工事
地盤の補強などを行う
・引き込み工事
水道管、ガス管を道路から敷地に引き込む
・敷設工事
水道管、ガス管などを敷地内から建物内に引き込む
・外構工事
塀や玄関ポーチ、駐車場などの工事
・造園工事
植栽や芝を植えるなどの工事
・屋外電気工事
屋外の給排水や照明の工事

・特殊設備工事
太陽光発電などの設備
・空調設備工事
エアコン過換気扇の取り付け
・照明器具工事
居室の照明工事
・カーテン工事
カーテン、ブラインドの購入と設置費用
・設計料
建築家に設計を依頼した場合などに発生

 

別途工事費用とは、建物とは別に必要になる工事のための費用です。総費用のうち、15%から20%程度を占めることが多いですが、この割合は土地の状況や設備の状況等によって大きく変動します。

 

特に大きく影響するのが土地の状況です。
古い建物が残っている場合、解体費用がかかります。建物の解体には百万円以上かかり、大きな出費となります。壊す建物の大きさと種類によってはもっと大きな金額になることもあります。
また、地盤調査の結果、地盤改良が必要になった場合も数十万から数百万円もの費用が生じます。

 

また、建築予定地に高低差があったり、公道から離れている・公道との接地が小さいなどの状況に置かれたりしている場合は、通常の土地よりも工事費が高くなります。
安い土地は、住む際の不便さや日当たりだけでなく、こうした工事の不便さが安さの理由となっていることも多いです。下手に安い土地を購入するよりも、少し高い整備された土地のほうが総費用では安くあげられたというケースも存在します。
土地の購入も同時に考えている場合には、整備にかかる費用も考慮に入れることが重要です。

 

諸費用

・消費税
・登記手数料
建物の登記をするための手数料
・登録免許税
登記に係る税金
・住宅ローン保証料
住宅ローンを組む際に保証会社に支払う保証料
・物件検査手数料
完成した家が建築基準を満たしているかどうかの調査
・仲介手数料
仲介業者を利用した際に必要
・印紙税
契約書に貼る印紙代
・固定資産税、都市計画税
都道府県に毎年支払う税金
・不動産取得税

不動産を取得した際に発生する税金
・仮住まい費用
仮住まいの家賃や光熱費など
・引っ越し、家具購入費
引っ越し費用と新居に合わせた家具などの購入費
建て替えで仮住まいをする場合は引っ越し回数が多いことに注意
・予備費用
予定外の出費のための費用

 

住宅の建築とは別に、住み替えや各種手続きのための費用です。
総費用の5%から7%程度になるのが相場ではありますが、予期せぬ出費に備えて、10%程度見積もっておくと安心です。

 

また、諸費用は現金などで短期間に支払う必要があるものが多いのにも注意しましょう。

 

総費用の内訳と予算

建築会社選びやプランを考えている段階では、本体工事費用のみを中心に考えやすいです。ただ、別途工事費用や諸費用は家造りがスタートしないと判明しない部分もあり、まず建物の価格で予算を考えるというのは決して悪いことだけではありません。
重要なのは、建物以外にも大きな出費があることを意識しながら計画を練ることです。本体工事費用はプランを詰めていく段階で上がりがちであるため、総費用の8割ではなく、7割程度で考えておくとより安心でしょう。